お知らせ――現代貨幣理論(MMT)を理論的支柱と標榜することを撤回します

政策

遅ればせながら本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、上越中小零細事業者新連盟(上越零細連)は2020年5月の設立以来、「現代貨幣理論(MMT)」を理論的支柱として標榜してまいりましたが、このたびその表現を撤回させていただくことをお知らせいたします。

その理由としてMMTは非常に奥が深く、まず我々自身がMMTについて完全に理解しているとは言い難いと考えるためです。

十分に理解していないままMMTではないものを「MMTである」かのように発信することは、海外、国内の研究者(俗にMMTerと呼ばれる)の研究の妨げになります。

また誤解によって世間を間違えた方向に導くことは絶対に避けなければなりません。その賛否によらずMMTを語る政治家、経済学者、経済評論家もその多くがMMTを曲解したまま吹聴しているように見えます。それは学問に対して真摯であるとはいえません。

我々は地方経済、日本経済の今後を真に危惧する団体として、そのような立場から距離を置くものです。

地方を守るということは、我々が携わっている仕事――それは地味なものかもしれません――を日々大切にするということにほかなりません。ある理論を口実に「一発逆転」「V字回復」といったものを安易に求めるのは正しい姿勢とはいえないでしょう。

お客様、従業員、取引先、そして地域に住む多くの人々に対して我々ができることは、地道に働くことで地域に貢献していくこと。
そのためにやるべきことは「自分の頭で考える」ことです。

つきましては今後の発信内容につきましてはあくまでも「我々自身の考え」であることをぜひご理解いただき、今後ともご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

令和5(2023)年2月16日
上越中小零細事業者新連盟 代表理事 今井 孝

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